躁うつ病の治療

気分安定薬

躁うつ病の治療には気分安定薬を使います。

 

図1 うつ病

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                                   うつ

 

 図2 躁うつ病                                  f:id:TakahashiS:20190616000400j:plain

                                                                 うつ

 

図3 躁うつ病 治療後

 

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うつ病では、図1のように、正常な状態から、うつ状態へ落ちていきます。

抗うつ薬は、この「うつ」そのものをとり、平坦な正常の状態へもっていきます。

 

躁うつ病は、図2のように、うつと躁を繰り返します。

気分安定薬は、図3のように、この波を小さくし平坦にもっていくことによって、正常な状態にさせます。

ですから、気分安定薬は、うつにも躁にも効きます。

 

ただし、躁うつ病「うつ」は、気分安定薬だけでは治らないことがあります。

この場合は、抗うつ薬も使います。

 

しかし、躁うつ病の人に抗うつ薬を使うと、うつを正常に戻すだけではなく、躁状態までもっていってしまうこともあります。

ですから、躁うつ病の人に抗うつ薬を使う場合は、少量を使います。分安定薬と少量の抗うつ薬で、躁うつ病「うつ」は治ります。

 

効果発現

気分安定薬は、1週間くらいで効いてきます。

 

躁状態の場合、非常に興奮しているので、1週間も待っていることはできません。

なので、最初は、鎮静させるための薬も併用します。ただ、これらの薬は、鎮静させるだけで、根本的な治療にはなりません。

 

あくまでも、治療は気分安定薬です。気分安定薬が効いてきたら、鎮静させる薬は中止します。

 

血中濃度

気分安定薬には、いろいろありますが、すべてにおいて血中濃度を測る必要があります(測れないものありますが)。比較的強い薬が多いので、血中濃度を測る必要があります。

 

血中濃度とは、血液検査をして、その薬が体の中に「どのくらいあるか」を調べることです。

 

血中濃度が高すぎると、副作用がでやすくなってしまいます。注意が必要です。

 

血液検査をしていないクリニックなどで、血中濃度を測らないで漫然と処方されているケースがみられます。

これは絶対にダメです。怖いです。このようなクリニックは、お勧めできません。

 

そのクリニックで血液検査をしていなくても、提携している病院で検査ができるとか、きちんとしたシステムが用意されているところを、お勧めします。

 

再発

残念ですが、躁うつ病は再発する病気です。

 

うつ病の再発率は50%と言いました。

 

躁うつ病は、薬をやめれば再発します。薬をやめた場合の再発率は、100%といっていいです。

なので、大変ですが、躁うつ病では薬をやめることはできません。

 

患者さんに、「薬は、ずっと飲むのですか。」ときかれます。

医師 「やめると再発してしまうので、大変ですが、続けていただきたいと思います。」

患者 「一生のむのですか」

医師 「大変ですが、やめられないです。」

患者 「それでは、治らないということですね。」

医師 「お薬を飲んでいれば、治っている状態が続きます。」

患者 「それは対処療法で、根治はしないということですね。」

 

最後に、いつも以下のように説明します。

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「現在の薬による治療は、飲んでいれば良くなる。」というものがほとんどです。

 

糖尿病や高血圧などは、40代男性の10%近くにみられます。このような一般的な病気でさえも、ずっと薬を飲まなければなりません。

 

糖尿病の人は、薬を飲んでいれば、血糖値が下がっています。やめると、上がってしまいます。

高血圧の人も、薬を飲んでいれば血圧が下がっています。やめると、上がってしまいます。

 

このように、多くの人が、服薬して健康な状態を保ちながら暮らしています。多くの人が、薬を飲みながら、仕事をしています。

 

精神科の病気も同じです。

薬を飲んでいれば、安定しています。仕事もできます。安心してください。

大変ですが、一緒に頑張っていきましょう。

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このように、ていねいに説明して、薬の必要性をわかってもらうよう努力します。

 

躁うつ病は怖くありません。薬を続ければ、再発せず、仕事も発症前と同じようにできます。安心してください。

 

 

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日比谷ガーデンクリニック  日比谷・有楽町

 

 

 

次回は、「自律神経失調症」について書きます。

 

興味のある方は、ご覧になってください。

よろしくお願いします。それでは。

躁うつ病の症状 #2

 

躁うつ病人格障害

今回は、躁うつ病人格障害の違いにフォーカスをあて、躁うつ病の症状について述べたいと思います。

 

前々回、人格障害躁うつ病と誤診するケースが多いと述べました。

 

では、どうやって、躁うつ病人格障害を鑑別すればいいのでしょうか。

 

躁うつ病人格障害の鑑別

人格障害も、うつ状態になります。

 

また、興奮したり暴力をふるったりすることもあります。浪費することもあります。性的に逸脱することもあります。

なので、躁状態のようにみえることもあります。

 

症状の持続

大きく違うのは、まず、それらの持続です。

 

人格障害は、うつになったり、興奮したりしますが、一時的なもので、日によって変わったりします。1日のなかで変わることも、しばしばあります。

 

浪費もみられますが、これも単発のものが数回みられる程度です。

 

躁うつ病では、うつになったり、躁になったりすれば、長く続きます。

浪費も、躁状態の間は継続してみられます。

 

躁状態のときの印象

次に、大切なのは、やはり印象です。じつは、これのほうが大切かもしれません。

 

精神科の診断では、表情、態度、雰囲気を観察して、その病気に特徴的な印象をとらえることが、非常に重要だと話してきました。

うつ病なら「いかにもエネルギーが枯渇した雰囲気」、統合失調症なら「プレコックス感」、といった感じです。

 

躁うつ病「うつ」も、うつ病「うつ」と同じなので、「いかにもエネルギーが枯渇した雰囲気」が感じとれます。

 

躁うつ病の躁は、その反対で、エネルギーが有り余っている印象が感じとれます。

非常に興奮しています。

顔を赤らめ、脂汗をかき、体のなかからエネルギーがわき出ているような印象がみられます。全体的にみて、「怖い」といった感じを受けます。

 

これに対して、人格障害では、ここまでの印象はありません。

 

うつでも、「いかにもエネルギーが枯渇した感じ」とまではいきません。

なので、うつ病「うつ」のほうが重い印象を受けます。

 

躁でも、非常に興奮し暴れることもありますが、「体のなかからエネルギーがわき出ているような感じ」にはなりません。

躁状態の興奮は「エネルギー過剰によるもの」、人格障害の興奮は「怒りや不満からくるもの」、といった印象を受けます。

 

好発年齢

最後に、やはり、躁うつ病の発症は30代半ば以降と思われます。

人格障害の人の話しをよく聞くと、

1)10代もしくは20代前半から、慢性的な軽い「うつ」があり、

2)重くなったり軽くなったりするが、重いといっても、それほど重度ではなく、期間も短い。

3)その間に、暴力や興奮もみられるが、単発で継続せず、

4)浪費もみられるが、これも単発で、それほど派手でもない。

といった経過がみられます。

 

人格障害の人は、これらを客観的にみられているかのように話し、症状と距離がとれている感じを受けます。

 

躁うつ病では、そうではありません。症状が自分の身に起きた、非常に「つらかった」、「信じられない」といった現象として話されます。

 

上記1)~4)の経過を聞いて、躁うつ病と診断してはいけません。

患者さんが、「浪費があった。非常に興奮して暴力をふるった。」と言ったとしても、即、躁状態と判断してはいけません。その経過や、重症度をよく観察する必要があります。

これが、よくみられるミスです。

 

躁うつ病人格障害に関して、きちんと鑑別できるクリニックへの受診をお勧めします。

 

 

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日比谷ガーデンクリニック  日比谷・有楽町

 

 

 

次回は、「躁うつ病の治療」を書きます。

 

興味のある方は、ご覧になってください。

よろしくお願いします。それでは。

 

躁うつ病の症状 #1

躁状態

躁とは、エネルギーが有り余っている症状です。

躁になっているときは、躁状態といいます。

 

以下、躁状態でみられる症状です。

 

爽快気分

気分は爽快で、高揚しています。

 

大声で話し、大声で笑います。よく話し、非常に多弁です。

 

非常に楽しそうにみえますが、自分の意に沿わないことがあると、すぐに激怒し攻撃的になります。興奮して、暴力をふるうことも、よくあります。

これを、精神運動興奮といいます。

 

精神科の勉強をしていると、この精神運動興奮という言葉がでてきます。

これは、単に興奮のことです。興奮のことを、精神科用語では精神運動興奮といいます。

 

精神運動興奮にある場合、精神運動興奮状態といいます。

興奮して暴れている人は、精神科では精神運動興奮状態にある、といわれます。

 

誇大的

気持ちが大きくなり、誇大的になります。

誇大的とは、自分を過大評価することです。

「自分は偉い」、「自分は天才だ」、「自分の会社は日本一だ」などと思うようになります。

 

自身に満ち溢れ、だれもが自分に賛同してくれる、すべての人が自分に共感してくれる、と感じます。

 

そのため、楽観的になり、「何をやっても成功する」、「事業を拡大しよう」と思うようになります。そして、実際に行動しようとします。でも、うまくはいきません。

 

楽天的なのを通り越すと、「自分は偉すぎる」と思うようになり、まわりに無遠慮、尊大、傲慢な態度をとるようになります。

 

また、気持ちが大きくなっているので、浪費がみられます。非常に高価なものを買ったりしてしまいます。

高級外車を購入してしまうようなケースもあります。

 

意欲の亢進

やる気がありすぎて、多弁・多動となります。

活動性は亢進し(過活動)、なんでもやりすぎてしまいます。

 

一晩中、寝ないで、仕事をしたりします。

 

一晩中、寝ないで、遊びまわったりします。

飲酒量も増えます。性的にも逸脱行為がみられるようになります。性欲そのものも亢進しています。

気持ちが大きくなっているのも相まって、キャバクラや風俗店に行き、連日、何十万も使ったりします。

友人を連れて、みんなにおごってしまいます。息子を、無理やり風俗店に連れていったりすることもあります。

家族にとっては大損害です。

 

知人に、電話をかけまくったりします。何十回もかけ、一晩中、話しまくります。

 

睡眠時間の短縮

「眠れない」のではなく、「寝ない」ようになってしまいます。

「寝なくても平気」と訴えます。

 

このため、上記のように、寝ないで仕事をしたり、遊んだりしてしまいます。

 

食欲亢進

食欲は亢進します。

しかし、活動性が亢進し、動き回り、絶えず何かをやっているので、かえってやせてしまいます。

 

観念奔逸

思考も亢進し、絶えず、新しい考えが、次から次へとわいてきてしまいます。

なので、考えがまとまらず、論理立てて考えることができなくなります。

これを観念奔逸(かんねん ほんいつ)といいます。

 

つながりのない色々な考えが、どんどんわいてきて、追いつけない状態です。

関連のない考えを、そのまましゃべるので、一つ一つのセンテンスにつながりがなく、何を言っているのかわかりません。

わけのわからないことを、しゃべりまくっている状態です。

 

一つ特徴があり、意味はつながってないのですが、音がつながっているときがあります。

「姉が、その商品はただと言った。」、「ただ、言えることは、これだけだ。」といった感じです。これを音連合といいます。

 

先に、「一晩中、仕事をしたりします。」と言いました。でも、このように思考が正常ではないので、なんら生産的なものは得られません。

事業の拡大なども、うまくはいきません。

 

まあ、わけのわからないことを、興奮して、しゃべりまくっている状態です。

だれもが変だとわかります。事業拡大どころではなく、病院でみてもらったほうがいいとなるでしょう。

 

まとめ

気分は爽快で、高揚しています。

楽しそうにみえますが、自分の意に沿わないことがあると、すぐに激怒し攻撃的になります。興奮して、暴力をふるうことも、よくあります。

 

これが、普通の爽快さとの違いです。

爽快なときには、うれしいので、些細なことで怒ったりしません。

躁状態でみられる病的な高揚感の場合は、爽快さと共に興奮性・攻撃性も持っています。なので、楽しそうに話しているかと思えば、すぐに爆発したりするのです。

 

気持ちが大きくなり、意欲が亢進しすぎています。

そのため、何事もやりすぎます。

遊びすぎ、浪費がみられます。

 

躁うつ病にみられる「うつ」について

躁うつ病「うつ」は、うつ病でみられる「うつ」と同じです。

 

躁うつ病「うつ」で発症すると言いました。

なので、躁うつ病も、最初は、うつ病と診断されます。

経過のなかで躁状態がみられれば、診断は躁うつ病に変わります。治療法も変わります。

 

 

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日比谷ガーデンクリニック  日比谷・有楽町

 

 

 

次回は、「躁うつ病の症状 #2」を書きます。

 

興味のある方は、ご覧になってください。

よろしくお願いします。それでは。

躁うつ病

躁状態

「うつ」になる病気には、躁うつ病もあります。

「躁」とは「うつ」の反対で、元気がありすぎることです。

「躁」の時は、うつ状態に反して躁状態といいます。

 

双極性障害

元気のなさすぎる「うつ」の極と、元気のありすぎる「躁」の極、二つがみられるため、双極性障害ともいわれます。二つ(双)の極を持つ障害(病気)ですね。

 

躁病という人はいません。

「躁」があれば必ず「うつ」もあります。なので、躁病という人はいません。

「うつ」だけの人はいます。それが、うつ病です。

「うつ」だけが「うつ病」、「躁」と「うつ」があれば躁うつ病、この二つです。

 

「うつ」で始まる

躁うつ病「うつ」で始まります。

ですから、最初は、うつ病と診断されます。

「うつ」で来院した人が、後に躁をだしてくるかは、最初の時点ではわかりません。

 

「うつ」で来院した人が、経過のなかで躁をだした場合、診断は「うつ病」から「躁うつ病」に変わります。

治療法も変わります。うつ病躁うつ病の治療法の違いは、後で述べます。

 

躁転

躁転という言葉があります。抗うつ薬の副作用といわれています。

 

うつ病のときに言いましたが、抗うつ薬は「うつ病」に使い、元気をだす薬です。

ですから、うつ病抗うつ薬を使った場合、元気がですぎて躁状態になってしまう人がいます。これを躁転といいます。

「躁に転じる」ということですね。

 

この人は、「躁うつ病ではなく、うつ病の人が薬の副作用で躁もでてしまった。」と判断されます。

 

ここで問題があります。

この躁転した人は、本当に薬の副作用で躁状態になったのでしょうか、それとも、もともと躁うつ病で、副作用ではなく、なるべくしてなってしまったのでしょうか。

 

じつは、これは、わかりません。

患者さんに「薬の副作用か」と聞かれても、「わかりません」と答えるしかないのです。

 

しかし、もともと躁うつ病であった可能性のほうが高いです。

 

そもそも、躁転というものが本当に存在するのか疑問が残ります。

もともと、躁うつ病の人は、何をしなくても躁状態をだしてきます。

躁うつ病の人が、うつの時に抗うつ薬を処方されたが、副作用ではなく、なるべくして躁になってしまった。」というのが、もっとも正しい見解と思われます。

 

好発年齢

すべての病気には好発年齢があります。何歳ごろに発症しやすいか、ということです。糖尿病や高血圧なら40代以降ということになります。

 

躁うつ病は、うつ病より発症年齢が若いといわれています。20代も稀ではない、といわれています。

しかし、たしかに早いかもしれませんが、30代半ば以降だと思います。20代での発症は稀です。

 

なぜ、「20代も稀ではない」といわれるのでしょうか。

ここに問題があります。人格障害躁うつ病を誤診することです。

 

人格障害も、うつ状態になります。また、興奮したり暴力をふるったりして、躁状態のようにみえることもあります。

人格障害の好発年齢は、人格が形成される成人早期(20代前半)です。

ですから、人格障害躁うつ病と誤診すると、躁うつ病の発症が20代ということになります。これが、よくみられるミスです。

 

これには、精神科の歴史にふれる必要があります。

人格障害は、治りにくい病気です。薬も効きませんし、問題行動も多いです。

何十年か前に、「じつは人格障害のほとんどが躁うつ病ではないか」とう説が提唱されました。治療法が停滞していたこともあり、多くの精神科医が、これに賛同しました。

 

治療のところでふれますが、躁うつ病には気分安定薬を使います。

人格障害のなかには躁うつ病が多く含まれているから、人格障害気分安定薬が効くのではないか。」と考えられました。

そのため、人格障害気分安定薬が積極的に使われるようになりました。

効果があるという声もありましたが、私的には効果は感じられませんでした。

 

そもそも、やはり人格障害人格障害で、躁うつ病とは違うと思われました。人格障害躁うつ病の違いは、症状のところで述べます。

 

ですが、この考え方は、今でも残っており、人格障害躁うつ病と誤診されることも、しばしばあります。

 

これが、「躁うつ病の発症年齢が20代も稀ではない」といわれる要因の一つだと思われます。

 

ここでも、患者さんに無用な医療をしてしまう大きな問題が起きます。

気分安定薬には、強い薬疹がでるものがあります。

薬疹とは、薬に対するアレルギーで、全身に発疹ができる副作用です。

ひどいと入院しなければなりません。失明することもあります。

 

人格障害の人が躁うつ病と診断され、気分安定薬が処方されたとします。

その結果、重度の薬疹がでて、入院することになりました。

 

この患者さんは、誤診により無用な薬がだされ、かつ、副作用により入院までさせられることになったのです。

 

何度も言いますが、無用な治療は、やってはいけません。

患者さんの不利益になります。そのうえ、副作用が出たとなれば、言語道断です。

 

無用な薬を金をだして買い、そのうえ入院となり、さらに高い医療費を払う。こんなことは、あってはならないのです。

絶対にやってはいけません。

 

病前性格

精神的な病気には、その病気になりやすい人の特徴があります。これを病前性格(病気になる前の性格)といいます。

 

躁うつ病になる人の特徴は、明るく、人情味があり、社交的、親しみやすい、好人物、現実的で環境に順応しやすい、社会的にも成功しやすい人です。

押しが強くて、気前のいい、声の大きな、中小企業の社長さんのような人です。

 

ようするに、つねに軽い躁状態が続いているような人です。

なので、これは病前性格ではなく、すでに病気(躁状態)になっているのではないかとも考えられています。

 

このような考えもありますが、躁うつ病になる人が、こんな感じの人であることに間違いはありません。

 

 

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 日比谷ガーデンクリニック  日比谷・有楽町

 

 

 

次回は、「躁うつ病の症状」を書きます。

 

興味のある方は、ご覧になってください。

よろしくお願いします。それでは。

うつ病#ハッシュタッグ

うつ病のツイートで使えるハッシュタッグの特集です。

うつ病でツイートするとき使ってください。

 

また、これらを調べていくと、うつ病の勉強になります。うつ病への理解が深まると思います。

 

うつ病の特徴#ハッシュタッグ

#発症率:1%

#好発年齢:40歳前後

#極期に重要なことは決定しない

#自殺率:15%

#自殺は回復期に多い

 

うつ病の精神症状#ハッシュタグ

#抑うつ気分

#興味・関心の減退

#喜びの減退

#意欲低下 (精神運動)制止

#思考制止

#自殺念慮 希死念慮

#微小念慮(妄想)罪業妄想

#うつ病性昏迷

#偽認知症

※昏迷と偽認知症に関しては、後で説明します。

 

うつ病の身体症状#ハッシュタグ

#不眠

#食欲低下 体重減少

#性欲減退

#易疲労

#頭痛 頭重

 

うつ病の治療#ハッシュタグ

#抗うつ薬

#三環系抗うつ薬

#選択的セロトニン再取り込み阻害薬SSRI

#セロトニンノルアドレナリン再取り込み阻害薬(SNRI

#休養

#励ましてはいけない

#叱責してはいけない

#薬などで必ず治る

#寛解する

 

うつ病の経過#ハッシュタグ

#数年以内に再発

#再発率:50%

#再発しても同じ薬で治る

 

うつ病のキーワード#ハッシュタグ

#おっくう めんどくさい

#何をしても楽しくない

#好きなこともたのしめない

#今まで、できていたことが、できない。

#人と会う、人といるのがおっくう。

#人と話すのが、おっくう。

 

昏迷について説明します。

昏睡状態(植物状態)はイメージできるでしょうか。

わかりやすい例をあげれば、事故などで頭を強く打ち、意識がない状態です。

意識がないので、眠ったようで、まったく動かない状態です。

 

昏迷とは、意識があるのに、昏睡状態のようになってしまう症状です。

意識があり、こちらの言っていることもわかるのに、問いかけには、まったく答えません。自発的にも話しません。体も、まったく動かしません。

食事もとらず、水も飲みません。

 

うつ病では、この昏迷状態になってしまうことがあります。

こうなると、入院して治療します。

薬も飲んでくれないので、点滴で薬をいきます。

怖い症状のように思うかもしれませんが、点滴をして、1週間くらいで良くなり、話をしてくれるようになります。

 

ちなみに、昏迷は他の疾患でもみられます。統合失調症神経症解離性障害(ヒステリー)でもみられます。

 

認知症について説明します。

うつ病になると、思考制止がでて、頭の回転が鈍くなります。記憶力、判断力、決断力が低下します。

脳機能が、だいぶ低下したように感じられます。

 

また、(精神運動)制止もでて、意欲が低下します。動作が鈍く、日常的な仕事の能率も、だいぶ落ちます。

 

年配の方に、これらがみられると、「認知症になったのか」と間違われてしまいます。

そうではなく、これらはうつ病」の症状ため「認知症のようにみえている」だけです。

このことを認知症といいます。偽りの認知症ですね。

 

認知症ではないので、安心してください。

抗うつ薬で「うつ病」が治れば、偽認知症も治ります。

 

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日比谷ガーデンクリニック  日比谷・有楽町  

 

 

次回は、「躁うつ病」を書きます。

 

興味のある方は、ご覧になってください。

よろしくお願いします。それでは。

高齢化社会でのうつ病

激越(型)うつ病

 年配の人では、普通とは違った「うつ病」を示すことがよくあります。

 

一見すると、あまり憂うつそうではありません。

うつ病に特徴的な雰囲気(印象)、「いかにも覇気がなく、エネルギーが枯渇している感じ。」が感じられません。

 

「うつ」ではなく、「イライラして、なんか苦しい。」と訴えます。

主な訴えは、焦燥感苦悶です。

話しをしていると、苦しさは伝わってきますが、憂うつ感は伝わってきません。

 

「胸のところがモヤモヤして苦しい」と、胸をおさえて苦しそうに訴えます。

 

「イライラして落ち着かない。じっとしていられない。」と言って、ソワソワしています。

イライラが強い人は、座っていることができず、立ったり座ったり、歩いたりしています。座っていても、我慢しているので非常に苦しそうです。

 

不安・焦燥が前面に出ていて、一見すると、うつ病にはみえません。

ストレスによる強いイライラと判断され、神経症(ノイローゼ)と診断されることも多いです。

 

しかし、よく話を聞いてみると、憂うつな気分、元気がない、やる気がない、疲れる、何をしても楽しくない、だるい、おっくう、といった「うつ病」の症状を持っています。

 

これが、高齢者によくみられる「激越(型)うつ病です。

 

熟練した精神科医を育てるトレーニン

これは、熟練した精神科医にしか見抜けないと思います。

一見すると、うつ病にみえません。年配の方が「苦しいと」と訴えているだけです。

ここで、診断の選択肢として激越うつ病をイメージできるのは、この病気をみて診断したことのある医者だけでしょう。

 

ですが、精神科の施設で何年かやっていれば、何人かの激越うつ病をみることはできます。

大学病院のようなところであれば、きちんと指導してくれるので、激越うつ病の診断を身につけることができるでしょう。

 

ここでも、きちんとした精神科でのトレーニングが必要となってきます。

繰り返しになりますが、心療内科・精神科の病気は、精神科のトレーニングを十分に積んだ医師にみてもらってください。

 

今後、さらに高齢化社会は進むでしょう。

そのなかで、年配の人に多くみられる「激越うつ病」も増えていくことが見込まれます。見逃せない重要な疾患となってくるでしょう。

 

隠された「うつ」

時間をかけて、よく話を聞くこと。

60代半ば以降の患者さんが来院したとします。

最初、うつ病のような印象は受けません。

しかし、「イライラして、なんだか苦しい。」と訴えた場合は、うつが隠されてないか、よく話を聞いてください。

 

激越うつ病も「うつ病」ですから、エネルギーは枯渇しています。それが、強すぎる焦燥感のために隠されているだけです。

ですから、長く話をしてエネルギーを使っているうちに、だんだん「うつ病」のような印象になってきます。

こうなれば、激越うつ病の確定診断がつきます。

10分診療では見抜けません。

 

「うつ」がみつけられたときは、その患者さんは激越うつ病です。

 

抗うつ薬で治ります。

激越うつ病も「うつ病」ですから、抗うつ薬で治ります。安心してください。

神経症で使う抗不安薬では治りません。

 

ただ、ここでも、前に話したパラドックスがおきます。

きちんとしてない診療では、うつ病でも神経症でも、うつ状態であれば抗うつ薬を出します。ですから、神経症と誤診しても、激越うつ病が治ってしまうケースがあります。

 

これは医学ではありません。素人が抗うつ薬をだしているだけです。

もし仮に、その人が本当の神経症だった場合、無用な抗うつ薬をだすケースが発生します。

 

また、これも前に言いましたが、抗うつ薬は十分量使わないと効きません。

きちんとしてない診療では、副作用を恐れて、十分量の抗うつ薬が使われないことが往々にしてあります。

これでは激越うつ病は治りません。

 

いずれにせよ、激越うつ病神経症と誤診し、患者さんに不利益を与えないことが重要です。

激越うつ病に隠された「うつ」を見逃し、神経症と誤診しないようにしましょう。

それには、きちんとした精神科・トレーニングが必要です。f:id:TakahashiS:20190501085700j:plain日比谷ガーデンクリニック  日比谷・有楽町 

 

 

 

次回は、「うつ病#ハッシュタッグ」を書きます。

 

興味のある方は、ご覧になってください。

よろしくお願いします。それでは。

心療内科・精神科における診断の展望

うつ病の雰囲気(印象)

他の科でもそうですが、医療であれば、心療内科・精神科もふくめ、診断が重要であることを強調してきました。

これは、だれもが納得してくれるはずです。

 

内科や外科では、診断のために、いろいろ検査をします。

 

膵臓が悪くなっている患者さんには、血液検査をします。そして、アミラーゼという物質が上がっていると、膵臓が悪くなっているとわかります。

 

肺に腫瘍ができてしまった患者さんには、胸のレントゲンをとって腫瘍を確認できます。

 

しかし、うつ病を診断できる検査はありません。うつ病を診断できる血液中の物質もありません。

 

うつ病の診断は、症状と経過を観察し、それに基づいて行います。「精神科の経験を十分に積んだ医師の診察」以外に診断法はありません。

 

??? これは良いことなのでしょうか ???

 

診断で最も大切なことは、症状や経過に加え、うつ病に特徴的な雰囲気(印象)を感じとる(観察する)ことです。

その雰囲気とは、「いかにも覇気がなく、エネルギーが枯渇している感じ。」です。

 

ここで、「雰囲気を感じとる」という言葉に違和感を覚えませんか。

心療内科・精神科も医学ですから、当然、自然科学の一つです。

診断とは、病気であることを立証することです。科学で何かを立証するときに、「雰囲気」を根拠とするのか、非科学的ではないか、ということです。

 

その通りだと思います。

「雰囲気」とは主観的なものであり、人それぞれ受け止め方が違います。

科学における証明は、客観的で、だれもが再現できるものでなければなりません。

 

余談になりますが、以前、○○細胞の発見がイギリスのNature誌に掲載されました。

 

Nature誌に載るのは、科学研究のなかで最も難しく栄誉なことです。

長い歴史のなか、日本人が中心で行った精神医学の研究において、Nature誌で取り上げられたものはありません。それほど困難なことなのです。

ですから、Nature誌に掲載されれば、新聞の一面に載り、日本中から注目されるのです。

 

○○細胞はNature誌に掲載されましたが、その後、それを再現できる他のグループがいませんでした。

よって、科学としては認められませんでした。

 

このように、自然科学には、客観性と再現性が必要なのです。

 

うつ病の診断に戻ります

うつ病は、症状、経過、雰囲気から診断され、雰囲気が最も大切と述べました。

症状や経過の判断には、客観性があり、ある程度の精神科・トレーニングを積んだ医師同士なら再現性もあるでしょう。

 

でも、雰囲気に関しては主観的ものであり、精神科・医師の間でも意見が合わないことがあります。

また、「雰囲気」を見極めるためには、きちんとした10年以上の精神科でのトレーニングが必要です。

真面目に勉強している者でも、若い医者では見極められないでしょう。経験があっても、きちんとトレーニングを受けていない医者は、できないでしょう。

 

うつ病に特徴的な「雰囲気」は、きちんと経験を積んだ精神科医の間でしか再現性がないといえます。

なので、うつ病の「雰囲気」は科学としては成り立たないのです。

科学として成り立たないものを、医学で使用するわけにはいきません。

 

医者同士で不一致があれば、それは患者さんの不利益につながります。

医者の間で言っていることが違えば、どれを信用していいかわかりません。正しい診断と、まちがった診断をきかされ、どっちを信用していいのかわからなくなります。

 

せっかくの正しい診断が、患者さんの有益につながりません。

これが、心療内科・精神科の現状です。

 

これではいけません。

これを打破するためには、他科と同じように、病気に特有な物質を探す必要があります。

 

うつ病と関係した物質を発見し、血液検査などで検出できるようにするのです。

これなら、若い医者でも、熟練の医者でも、同じ診断ができます。

 

私は、精神疾患の遺伝子の研究をしています。

原因となる遺伝子を発見し、そこから原因となる体内の物質をみつけようと考えています。

 

将来的には、原因物質がみつかり、内科や外科と同じような客観的診断ができることを望んでいます。

 

残念ながら、現時点では原因物質はみつかっていません。なので、客観的診断はできません。

 

でも、安心してください。

きちんとしたトレーニングを積んだ精神科医であれば、的確な診断と治療を提供できます。

ただ、「だれもができるわけではない」といったところが問題なのです。

 

なので、くれぐれも、正確な診断と治療をしているクリニックへの受診を勧めます。

 

他の病気でも雰囲気(印象)は重要です

精神科の二大疾患は統合失調症うつ病です。

 

皆さんが精神疾患をイメージするとき、まず連想しているのが統合失調症だと思います。

 

統合失調症も、「統合失調症らしい雰囲気」が診断の決め手になります。

この雰囲気には名前がついており、プレコックス感といいます。

 

言葉で説明するのは難しく、見てもらわないとわかりません。

実際、臨床実習で学生に説明するときも、見てもらわないと学生もピンときません。

 

ただ、10年以上、精神科のトレーニングを真面目に受けていれば、見分けがつくようになります。

大げさではなく、きちんとしたベテランの精神科医であれば、診察室に入ってきただけで、「統合失調症かな」とわかります。

 

このように、うつ病でも統合失調症でも、その雰囲気(印象)が診断の決め手となります。

 

きちんと精神科のトレーニングを受けていない場合、この雰囲気がわからず、統合失調症の患者さんが「うつっぽいんです」と言ったりすると、うつ病と誤診してしまう医者もいます。

 

ですから、心療内科・精神科の医師には、きちんとした長年の精神科・トレーニングが必要なのです。

これぐれも、このことをふまえて、受信するクリニックを選んでください。

 

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日比谷ガーデンクリニック  日比谷・有楽町

 

 

次回は、「高齢化社会でのうつ病」について書きます。

 

興味のある方は、ご覧になってください。

よろしくお願いします。それでは。