うつ病の症状 #2

自殺

うつ病で、もっとも怖い症状は自殺です。

うつ病なら、すべての患者さんが「つらいから死んでしまいたい」と一度は考えます。そして、うつ病の15%の人が自殺してしまいます。

うつ病は、精神疾患のなかで、もっとも自殺する人が多い病気です。

ですから、うつ病は治療が必要なのです。

 

うつ病の自殺は回復期に多いです。

うつ病はエネルギーが枯渇しています。ですから、極期には何もできません。

自殺も行動(アクション)ですから、エネルギーを使います。

 

悪い言い方かもしれませんが、首を吊るためには、なにかひも状の物を買いに行かなければなりません。電車に飛び込むには、駅まで行かなければなりません。

ようするに、自殺するためには、いろいろと行動しなければなりません。極期では、これらを行うエネルギーもありません。

 

でも、治療がすすみ回復してくると、だんだんエネルギーがでてきます。この段階では、まだ完全に回復していませんから、つらさは残っています。よって、死にたい気持ちはあり、かつ、それを実行するエネルギーも出てきて、自殺を遂行してしまいます。

 

ですから、うつ病では、「治りかけ」に自殺をすることが多いので注意が必要です。

 

うつ病は自殺する病気ですから、けっして甘く見ないでください。

 

 

何でも悪い方に考える。

悲観的になって、なんでも悪い方悪い方に考えるようになります。

 

「これからの人生は、けっしてうまくいかない。」

「仕事も、うまくいかない。」と思い、好きだったはずの仕事を、「なんで、こんな仕事についてしまたんだろう。」とまで考えます。

「仕事がダメで、経済的にきびしくなり、子供も育てられなくなる。」と思い、可愛くてしょうがなかった子供を、「子供なんて生まなければよかった」とまで考えます。

 

悪い方にしか考えないので、重要なことは決めないようにします。

会社のことを話し合えば、「どうせ、うまくいかないから退職しよう。」、夫婦間のことを話せば、「どうせ、うまくいかないから離婚しよう。」となってしまいます。

 

うつ病の悪い時は、重要なことは決めない。」、これも重要なことです。

 

うつ病が良くなれば、「なんで、あんなに悲観的になっていたんだろう。」と前向きになり、退職や離婚という方向は考えなくなります。

 

 

 

自分を責める

自分を卑下し、自分を責め、自責的になります。

うつ病では、仕事ができず会社にも行けなくなるので、「仕事もできず、なんて自分はダメな人間なんだ。給料ももらえなくなり、家族にも迷惑をかける。本当にダメな人間だ。」と自分を責めるようになります。

 

これが強くなると、妄想にまで発展してしまいます。自分はダメな人間だと、自分を責める妄想がでてきます。これを罪業妄想といいます。

 

「自分はダメな人間だから、死んだほうがいい。自分がいると、かえって家族に迷惑がかかるから、いないほうがいい。」と、自殺にもつながります。

 

ここで、妄想についって説明します。

妄想の定義は、 誤った内容、確信、訂正不能です。

罪業妄想では、「このまま会社に行けず、収入もなく、家族を守ることができない」と誤った考えを持ち、それを確信し、そんなことはないとなだめても、確信を訂正することができません。

 

妄想は、本人は確信しており、訂正不能なのです。ですから、ある人が、なにかに悩んでいた場合、なだめれば悩みが解決する(訂正できる)ときは、妄想まではいっていません。

 

「自分はダメな人間だ」と思っていても、なだめて訂正できれば妄想ではなく、悩んでいるレベルです。

「自分はダメな人間だ」と確信して、なだめても訂正できなければ、妄想までいっています。

 

 

忍耐力が減る

つらすぎて余裕がなくなり、忍耐力が減ります。

耐えるのにはエネルギーがいります。エネルギーが枯渇しているうつ病では、忍耐力もなくなります。

 

ですから、普段、耐えられていたことも耐えられなくなります。

普段なら流せる程度の頭痛、肩こり、痛みも、流せなくなり強く感じてしまいます。

 

 

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日比谷ガーデンクリニック  日比谷 / 有楽町

 

 

次回は、これらの症状に基づいた診断について書きます。

 

興味のある方は、ご覧になってください。

よろしくお願いします。それでは。